ついこの前、すてきな光景に出会いました。
それは、一輪のビオラの花が、伸び伸びと咲くすがた。
いつものように近所をのんびり散歩していたら、視界のよこを明るい紫がふとよぎりましてね。
「ん?なんか紫が見えたな?」と、顔を向けてみるも、普通のアスファルトの道。「あれ?気のせいかな」ともう少し目をこらしてみたら。アスファルトのあいだ、1cmぐらいの割れ目にひょこり、紫の小さな花が一輪だけ咲いていたのです。
たんぽぽならまだわかるけど、どうしてビオラがここに?と、その付近に目をやると、たくさんの同色の花々が咲く鉢植えを、そこから2メートルぐらい離れたところに発見。
どちらのお花もキレイでしたが、なんとなく、仲間たちと離れたところで、でも堂々と胸を張って咲く一輪のビオラは、伸び伸びとそして気持ちよさそうに風を浴びているように、わたしには見えました。
想定外の場所、思ってもみなかったような展開、ふとした心境の変化、突然の話・・・
このビオラにとって、誰かにタネが蒔かれたあと、ひょんなことから風で運ばれたのは 自分が当初いた「植木鉢」とはまったくちがう「アスファルトの割れ目」。でもそこで、すくすくと育ってみたら、咲くことができたんですよね。
それって、きっと人間も同じだなあと。予想していなかった流れのなかでも、「思い切って、やってみる」ことを自分が決めることさえできれば、あとは日々取り組むだけ。その先、何が待っているかはわからないけれど、今目の前のことを楽しめば、開けてくる世界やご縁がきっとあるはずです。
少し前にベストセラーとなった、シスター渡辺和子の「置かれた場所で、咲きなさい」では、”時間の使い方は、そのままいのちの使い方である”というような 重厚で印象的なメッセージがちりばめられますが、時にはこのビオラにちなんで、「風に吹かれた先で、咲いてみた。」ような、そんなライトで身軽な生き方・働き方もいいかもしれないですね。
そんな、思い切って、咲いてみるチカラ。あなたは、どこでどんなふうに、自分の花(=あなたのチカラであり、いのちのもつパワー)を開いてみたいですか?