ここのところ、なんとも言えない仕事量に閉口中。
日夜だまって仕事、せっせっせー(民謡)
そんな折、うれしいお便りをいただく。
秋に、特別講師として登壇した授業の学生さんたちの最終レポート。
トータル405枚!
肢体不自由の方のバリアフリー、
視覚障がい者のバリアフリー、
そして聴覚障がい者のバリアフリー。
「もの」や「情報」など対象はさまざまだけど、
生活に役立つデザインを勉強されている方たち。
そんな彼らが、後期の講義を通じて学んだことをもとに、上記3テーマから1つ選び、自分のアイディアをまとめたレポートを担当の先生が共有してくださったのだけど、もうもう圧巻だった。もうもう。(牛)
マツコデラックス、マスクの人、車内放送、朝はスマホのバイブで起きる、仕事の会議、沖縄旅行のガイドさん、音楽をきく、、
わたしが耳がきこえない当事者として、授業のなかでなにげなく伝えたこれらのキーワード。
一部、意味不明のもあるけど。
あれからまだ2ヶ月ぐらい。
でも、学生さんたちのなかで、たしかに化学反応は起こっていた。
「こんな場面で不自由を感じてます」といった大小さまざまな不便から、「きこえないけど、けっこうこれ好きなんです」という、制限はあるものの自分なりに楽しんでいることまで。
聴覚障がいの不自由さはコミュニケーションに端を発するものが多いし、目に見えないハンディキャップだからどこまで伝わるだろうか、と半ば願いながら伝えたことを、ちゃんと受けとめてくれていて。
「もっときこえない人も音楽をたのしめるように」
「こんな場面での補助になれば」
「こうやって関わることが、支援につながるかも」
と一人ひとり、一生懸命考えてまとめてくれた感じが伝わってきて、胸が熱くなった。
なにげなく伝えたことが、思いがけない反応になって返ってきて。
ひいては、この中から将来実用化されたり、社会的政策の支援のヒントになったり、そういう新たな反応につながるものもあるかもしれない。
うれしはずかし、化学反応。
いつもは、社員のみなさんが化学反応が起こせるような「場」をつくり周辺からサポートする立場なのだけど、今回は思いがけず化学反応を起こすきっかけを直接授ける立場にもなれる自分に気づかせてもらった。ありがとうございます。
レクチャーはわたしも楽しかったからなあ。
自分がわくわくするものは、そのあと生み出すエネルギーもやっぱり大きいのかなあ。
うれしたのしい、化学反応。